ブログ

オランダのハームリダクションから学ぶ、個人主義

オランダのハームリダクションから学ぶ、個人主義

先日、東京大学にて開催されたイベント「ハームリダクションの可能性と課題」に参加しました。ハームリダクションとは、薬物使用やアルコール中毒等の物質使用の個人に対して健康・社会・経済的な害を軽減するプログラムや政策です。普段の生活にも活用できる内容をいくつかご紹介します。

罰則強化ではなく害を減らすということ

日本では薬物使用やアルコール中毒などの事実が分かると、罰することにフォーカスが行きがちです。著名人の場合は、社会的な制裁も受けるでしょう。けれども、そのことで本人が孤立しストレスを増やせば、再犯の可能性が増えるリスクも高まります。

オランダでは、「害を軽減する」ことをコンセプトとしています。例えばアルコール中毒の方がお酒をすぐに辞めるのではなく、減らすことを目的としてもよいのです。また、代わりに何をしたら幸せなのかにもフォーカスして、お酒を飲む代わりに友人と会う、仕事をするなど、他の活動をすることで害を軽減させていくというやり方も印象的でした。

エビデンスを元に選択するということ

オランダ人は現実的で、エビデンスを重視しており、効能を理解すれば新しい施策を取り入れる傾向があるそうです。子供のころから個人主義で育ち、主張をしっかりできることでも知られています。だからこそ、ハームリダクションもスムーズに浸透したのではないでしょうか。また患者の人権も尊重しています。

一方で、共感を重んじ、家族やグループの中での協調性を重んじる日本では、エビデンスがあっても、周囲からの反応を気にして素直には受け入れにくい土壌がまだあるのかもしれません。患者の考えというよりも、家族など周囲の考えが重視される傾向があるのではないでしょうか。

患者の人権を重視し、害を減らす関わりを行う、そう思っていても「悪いこと=罰を与える」という志向に行きがちです。まずは、個人が自分の考えを持ちそれを発信できる、自分軸を育てていくことが大切だと感じました。個人主義とは、結果的に自分だけでなく周囲も大切にするということなのかもしれません。

<参考>

ハームリダクションの可能性と課題

関連記事

ページ上部へ戻る